○歌うキーボード ポケット・ミク（NSX-39）解析してみました
＜ポケット・ミク製品仕様＞大人の科学【学研】(2014年発売)
・メインコア ： 音源チップヤマハ YMW820(NSX-1)使用
・フラッシュメモリ ： ２ＭＢ（MX25L1635E使用）
・本体制御ＣＰＵ ： GPEL3101A(Genelalplus社製）12MHzｸﾛｯｸ入力 ARM7TDMI
・スイッチ入力 ： 計９個 シフト、ビブラート、音量(UP/DOWN)、"A","I","U","E","O"
・キーボード部 ： カーボンキーボード搭載、スタイラスタッチペン付
・音声出力 ： スピーカー搭載（モノラル）
・出力端子 ： PHONEステレオ出力端子×１
・インターフェース ： MicroUSB TypeB 電源供給用およびUSB MIDIクライアント搭載
・演奏モード ： ドレミモード・プリセットモード（アイウエオモード）切替
・登録歌詞の変更 ： １６スロット（プリセット・アイウエオモード上書き含）
・コマンドスロット ： 128搭載（内書き換え可能119）
・MIDI規格 ： GM MIDI準拠、XG拡張対応、本体制御SystenExclusive対応
・動作モード ： NSX-39モード（標準）、NSX-1互換モード切替可能
・電源 ： 短４型電池Ｘ３本、またはUSBバスパワー
・省電力モード ： 搭載（電池使用時５分以上放置により）通常の約1/5
・対応OS ： Windows 8/7/Vista、Mac OS X 10.6 以降
・本体価格（税別） ： ４９８０円
＜音源仕様 YMW820(NSX-1)＞【YAMAHA】
・音源方式 ： eVocaloid(TM)、Real Acoustic Sound、Wavetable方式（General MIDI）
・最大同時発音数 ： 64
・マルチティンバー数： 内蔵音源16パート、A/Dインプットパート×2
・波形メモリー ： 4MByte相当 ROM1MB(GM波形)／標準RAM2MB(RAM3MBから最大2MB、残り2ndワークメモリ割当)
・ボイス数 ： eVocaloid（TM)（eVY1（日本語）） （/ Real Acoustic Sound×30種類）
General MIDI×128種類
・ドラムキット数 ： 1ドラムキット（General MIDI）
・エフェクター ： リバーブ×29種類、コーラス×24種類、インサーション×181種類、マスターEQ（5バンド）
・内部動作周波数 ： 135.4752MHz、67.7376MHz（内蔵PLLにより周波数逓倍）
・内部ＣＰＵ ： 2命令同時実行型の高性能32bit RISC-CPU
・キャッシュ内蔵 ： 命令用 8Kbyte、データ用8Kbyte(NoWait 1stワークメモリー)
・ワークメモリー ： 2ndワークメモリー・サイズ可変（標準１MB）
データの流れや本体の動作が分かるようにデータ構成図を書いてみました
NSX-39データ構成図
NSX-39の回路図を描いてみました
NSX-39回路図(07版)
旧版(06版)
＜修正内容＞07版：GPEL3101Aピンアサイン名称変更
（SWITCHSCIENCE社公開のHERTalk回路図による）2018.02.28
【使用チップデーターシート】
YW820A20(NSX-1)_データーシート
GPEL3101A_データーシート
MX25L1635E_データーシート
【関連仕様書】
ポケットミク取扱説明書(容量の都合上低画質です)
ポケットミク・カスタマイズガイド(リンク)
YMW820(NSX-1)MIDI仕様書（アプリケーションノート）
YMW820(NSX-1)リリースノート
YMW820(NSX-1)カタログ
ポケット・ミクのボイス発声方法(2024.02.25更新)
ポケット・ミクをパソコンのMIDIデータで歌わせる方法について以下に述べます
ポケット・ミクのボイス制御方法
NSX-1互換モードの発声方法について
ポケット・ミク(NSX-1チップ)のエフェクト機能について
ポケット・ミクに搭載された、NSX-1にはさまざまなエフェクト機能がサポートされています。
これらを、MIDIコントロールするための方法等をまとめています。
ポケット・ミクエフェクト機能について(2024.02.22更新)
XGエフェクト機能を利用したハモリの応用例(2024.02.22追加)
歌うキーボード ポケット・ミク（NSX-39）のエフェクトを聞き比べてみましょう
ポケット・ミクのまとめ・・・のまとめ
ポケット・ミクの基本情報、関連情報、関連サイトをまとめました
対応MIDIメッセージについて
ＭＩＤＩメッセージは、NSX-1本体が処理するものと、メインCPU側で処理するものがある
[NSX-1]
標準ＭＩＤＩ(GM)
KEY OFF(8n),KEY ON(9n),ControlChange(Bn),ProgramChange(Cn),ChannnelAfterTouch(Dn),PolyphonicAfterTouch(An),PitchBend(En)
Ch.1はeVocaloid専用で、ProgramChange(Cn),ChannnelAfterTouch(Dn),PolyphonicAfterTouch(An)、ControlChange(Bn)の一部は無効となっている
SystemExclucive
Universal Real Time Messages(F0 7F XN xx yy ....F7)
Universal Non-Real Time Messages(F0 7E XN xx yy ....F7)
XG MIDI
XG Parameter Changes(F0 43 1n 4C hh mm ll dd .... F7)
eVovaloid
PhoneticSymbols(F0 43 79 09 00 50 1m dd .... F7)
[NSX-39専用]
本体システム制御用(F0 43 79 09 11 d0 d1 ...... F7)
[eVy1Shield専用（参考）]NSX-39では無効
LED点灯モード(F0 43 79 09 10 04 nn F7 )
LED点灯ユーザーコマンド(F0 43 79 09 03 00 nn F7)
NSX-1リブート(F0 43 79 09 01 00 F7)
NSX-39のNSX-1互換モードがオフのときはNSX1用命令 seek,phonetic symbol の
競合するコントロールチェンジ、システムイクスクルーシブは破棄される
例）PhoneticSymbols(F0 43 79 09 00 50 1m dd .... F7)を送っても無効
それ以外のXGParameter Changesなどは有効
NSX-1互換モードがオンのときはNSX-39専用のメッセージは無効となる
個人的には、互換モードなどなくして、NSX-1のデータがくればそのまま実行してしまえば、互換云々いわなくていいと思うのだが。。
ポケット・ミク作品集
SWITCH SCIENCE社のeVY1Shield用に公開されている、”ふるさと”（MID）は
歌詞制御のメッセージをMSX-39用に書き換えるだけで、NSX-1互換モードにしなくてもNSX-39で演奏させることができた
NSX-39用ふるさと(NSX-1互換モード不要)
なお、常にNSX互換モードで立ち上げたいなら、
コマンドスロット００には、 ドレミモード(0A 08 01 00)、 NSX1互換オフ(0A 06 00 00)が書き込まれているので
互換モードオン(0A 06 01 00)に書き換えてやればよい。
